パンダ劇場

備忘録。大体ネタバレ。

笑いのカイブツ

岡山天音菅田将暉、仲野太賀が出ると言うことであまり下調べせずに観たのだが、苦しかった。ツチヤ、そりゃ生きるの大変だろう。

芸能界の中のことなど全く知らないが、人間関係は上手だけど才能あるかどうかよくわらないような人がうまいことやって、ツチヤみたいな人を排除しようとする感じは芸能界に限らずあるね。(一般社会だと「才能がある」が「仕事できる」に置き換わる。)お笑いの世界ならこういう社会不適応みたいな人でも生きやすいのかと思っていたが、そうでもないんだな。昭和なら良かったのかな。

芸人にしろミュージシャンにしろ、売れ始めた頃に人間不信な感じがすげえ出ている人いて、そういう人は割と好きだけど、何年か経って丸くなればそれはそれでああ良かったなあと思う。その尖ってる感じを継続するのは体に良くなさそうだから。

肩書きの仕事はイマイチだけど「あの人がいると場がまわるからね」...みたいな台詞あって、肩書きを作らず場をまわす仕事に徹すれば「瀧(ピエール)」になれるのに、などと思う。

 

予告すらちゃんと観ていなかったので、ツチヤは実在するモデルがいるのかどうかなど知らずにどっちかなーって思いながら観ていた。登場人物で一番嘘っぽいのが西寺さんだなーこんな優しい人本当にいる?と思っていたが、後で調べると西寺さんはオードリー若林がモデルの様なので、納得です。人気もキャリアもありそうな芸人なのに全然偉そうにしていないのも不思議だったけど、納得です。「とりあえず見習いで拾ったけどそのうち諦めて辞めるだろ」みたいなこと西寺さん言い出すのではないかとハラハラしてたのよ若林って解ってたら無駄にハラハラせずに済んだのにw

ドラマ「だが、情熱はある」は観ていたので、冒頭に書いた「苦しさ」に共通するものがあるなと後から思う。

ベーコンズの相方、ネタ作りに全然参加してなかったもんな。最後の漫才、春日っぽかったもんな。これモデル春日だなーってのは解るけど真似ではないその塩梅もちょうど良かった。

 

この人間関係不得意すぎるツチヤ、自分のこと語らないし無表情なのだがその無表情な中で顔つきだけで状態が解るの、演じてる天音くんすげぇ。最優秀主演男優賞ですよ。

菅田将暉もとても菅田将暉らしい役でとても良かった。(メジャーじゃない方の菅田将暉。)たくさん登場する訳ではないけど、今までどうやって生きてきたのか見えてくる感じさすが。

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