パンダ劇場

備忘録。大体ネタバレ。

ディストラクション・ベイビーズ

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柳楽優弥。近ごろちょこちょこ出てるなーと思ってたけど、この映画のときに面白い事になってたのね。気づくのが遅かった悔しい。久しぶりにレンタル屋行くも全然探せず、検索機に訊ねたところアクションコーナーにあるというじゃないですか。えー、ミナミの帝王とかと同じコーナー?そこで「た」の行を探すもなかなか見つからず。アクション1位という事で、棚の一番上にたくさん並んでいることに気づく。レンタル屋のジャンル分けって相変わらず納得いかない。暴力映画。んー、でもなんかさ、なんだろ、殺気とか狂気じゃないよコレ。シンプルに殴りたいだけの人なんだね、と、思いながら観てたら、スーパーでなんか食ってるシーン。え、コレ、面白いんだけど、動物っぽい。かわいい。「このおにいさん、変なんですぅー」って言ってみる(心の中で)。

自分より弱いヤツはやらないのね、いいじゃん。でも、菅田くんが弱いヤツに襲いかかっても止める訳ではないのね。そこは、どーでもいいのね。荷担する訳でもないし。やっぱ動物。もう、人間っぽさがなくなってるんだ。紅天女できるじゃんとか訳のわからない事を思う。殴られたチンピラ系の人達って、殴り返しちゃうのね。とりあえず、殴られたら相手をボコボコにしないと気が済まない人種というのは、こんなにいるんだ。ヤバい人っていうかもう動物だから、ほっといて警察呼びましょうよ。野放しにしてるからホラ、どんどん強くなっちゃったじゃないのさ。この殴りたいだけの人、仲間とか交友関係とか、菅田くんが騒いでた事とか、どうでもいい事なんだろうな、っていう。本人の感情はシーンとしているので、周りは色んな感情に囚われちゃってる温度差みたいなのが面白かったな。過去に観た悪いやつとしては、ぶっきーの「悪人」とか「砦なき者」があってそれはでも最後に人間らしさが出るパターンでそういう役ならやっぱぶっきーなんだけど、他の人の悪いやつってどーなんだろって気になってきた。私観たのは、「その夜の侍」の山田孝之とか、「凶悪」のリリーフランキーとか「怒り」の犯人だけど、んー、でも、普通にすごく悪いやつなんだよね。ちゃんと人間なんだ。(悪いやつといえば北野映画だけど、あれだけは、具合悪くなるので、ちょっと観れない。)動物みたいってのは、かつてない。

ところで、でんでんはとりあえず世話した人ってだけの設定だけど、本当はすごい悪いやつなんだよなって思ってしまうけど、それは別の映画の別の役の話。(でもそういう雰囲気出てた気もする)あと、菅田くんの腕が細っこくて、彼も鍛えたりとかしないでいてくれよとか思う。ひょろっとした役を演じる役者さんも必要ですから、鍛える人はごく一部で良いです。