さいたま芸術劇場。事前情報ととしては、演劇の聖地みたいなイメージ(あくまでもイメージ)だったが、まず最寄りの駅が全然普通。で、劇場まで行く道も、まあ駅前はちょっと整備されてたけど、まあ、行き交う人もごく日常。劇場へ向かう人だけ浮いてる感じで。ちょっと早めについて雰囲気を楽しもうかと思ったんだけど、開場前に中に入れるかどうかも良くわからず。近所を散策しようかと思ったけど、そういう感じの街でもなく。で、中に入る人を発見したので続けて入ってみる。1階がわりとフリーなスペースで椅子がいっぱいあってゆっくりできるようだ。チラシもたくさんある。なんだすぐに入れば良かったのだな。建物がオシャレで解りにくいやつな。まーでも二回目からはオッケーだ。
劇場にあまり行ったことがないんだけど、割と小さいんだなあ。おらほの街の劇場より小さいんでないか?という位。でもまあ、このくらいの広さじゃないと解んないもんね、コンサートとは違うのだよ。
幕がないので、どんな感じに始まるかと思ったら、急なの。アナウンスもビーって音もないの。開演まで流れてた曲はすごく良かった。軽く踊りたい感じ。
事前知識は、NHKのSWITCHのみで望む。
入場時にもらったファイルの中に登場人物の役名がかかれた紙とか入ってたんだけどね、事前に見てなかった。でも見てなくて良かった。そういう見方の方が楽しい。
リンクの後、ネタバレ記述。
mum-gypsy.com
登場人物の役名が解らないとどーなるかというと、氷魚くん解説が入るまで「いもうと」が解らなかった。でも奥さんとか、何か大事な家族なんだろうというのは解るので問題なし。「警察」はすぐに解った。でも、イヌ連れた人が「警察」だという事は後から解った方が面白いような気がする。誰が敵で誰が味方なのかも、ぎりぎりまで解らない方が面白い。
導入部は抽象的だったのでそのまま進むかと思いきや氷魚くん解説により急にストーリーが具体的に。すると今までは、MVの様に見ていたものに、気持ちが入っていく。でもって割とグロい(←適切な言葉見つからず)ストーリーなので、気がつくと手に汗にぎってる。
セットの移動が面白い。セットというセットではなく壁が動き空間を作っている。作り込んだセットよりもこういうのが好き。イッセー尾形の一人芝居でも、芝居が進むほどにだんだんとまわりの景色が見えてくる感じが楽しかったし。ガラスの仮面でもなんかあったのよ「ないものが見えてくるわ!マヤ、恐ろしい子!」みたいなシーン。ずーっと前に見た野田さんの「キル」も最低限のセットでやっているようで面白かった。
そんな感じでリズミカルに進んでいくんだけど、なんやかんやあって、後半になると柳楽くんが熱を帯びてくるの。すると、シンプルでおしゃれな舞台の中で異質に見えてくる。この為の彼なのね、この異質感がひっかかって良い感じ。
最後がな、ハッピーエンドじゃないから、ええーって終わる。はー、そういう感じかーって、思ってるうちにカーテンコール始まって。で、出たり入ったりしてるの何で?って思ったらそれはカーテンコール4回ということだったらしい。4回目は、最前の人が立ち徐々に伝染してきたので流れに乗って立って拍手。
でもなんか思わず立ち上がって拍手という気分じゃないのね、すごく良かったんだけどちょっと色々と考えさせられるストーリーだからな。思わず立って拍手せずにはいられなかかったのは、鈴木明子の仙台NHK杯FSだが、それは違うじゃんコレは。面白かったーというのをアンケートに書けば良かったのだろうけど、あまり書いてる人がいないし書く場所もないので、書かずに出てきちゃった。
氷魚くんがなー、スケボーでひゅーんと過ぎていくのが軽やかでなー。「息子をライブに連れて着たら、曲を聴かずに照明ばっかり見てる」とMIYAが昔言ってた息子が氷魚くんの事なのかどうかは知らないけど、光浴びてたな。舞台映えするなー、でかいし。歩き方モデルなんだもん。こーいう舞台には合うのかもなー。リズム感良さそう。
井之脇くんは、役者だなー。めっちゃ滑舌良いの聞きやすい。安定してる。
見てきたー「作品を象徴するシーンを幾度も繰り返す“リフレイン”の手法」ってのが面白かった。テクノっぽかった。#舞台CITY#city pic.twitter.com/m5FAOcPsXe
— トモノフ (@tomonooof) 2019年5月22日