うわーって、感じ。
架空のストーリーなんだけど、めっちゃリアリティあるんだもん。
選挙行かなきゃだわ、マジで。
おじさん、シートベルトなんかもぅどうでもいいわよね。そーいう細かいところの描写がうますぎてもぅ。
78歳の知らないおばあちゃんにベビシッターは頼まないよね、そりゃね。
生活保護のところにも、職安にも、食事配給のところにも若い人がいっぱいいるというこの国の貧困状態よな。
でもってお役所勤めの彼は立派な車に乗っている。
電話でお話する彼女もそーか、特上寿司食べたことないってそうか、役所の職員じゃないのかバイトか。末端のしんどい仕事はそーいう人が担うのか。
介護の仕事してる彼女の国では子供の手術にお金がかかるのか。
今の現実のこの国では保険の範囲内でできちゃうのよね。それこそ後期高齢者でもお安く、出来るんですよね。
色んな現実とか矛盾とか歪みとかてんこ盛りな映画で、うわーってなっちゃう。現実しんどい。
平日昼間だったので、高齢者の客も多かった。最初割としんどいし、内容も容赦ないんだけど、大丈夫かしら?
例えば、山田監督の映画とかさ、画面明るいし台詞も描写も解りやすくて明らかに高齢者向けに作ってる感じするんだけど、これはまったくそういうことなく、カンヌで賞を撮るような作りなので、こーいう映画に慣れてない高齢者はちょっと気を付けた方が良いかも。しんどいっす。
https://twitter.com/takedasatetsu/status/1539877210785710081?t=lMQvJNwX1yIcc8aUIw5WmA&s=19
映画観た次の日に、ラジオに監督が出てた。次の日だからな、映画の内容覚えてて話がめっちゃ解った。
ベンチの件。彼は仕事として淡々と処理してるけど、しんどい思いをしてやっとたどり着いたベンチが寝れなくなっているということまでに想像できてない…みたいな話。あぁ、そうなのよ皆が仕事として淡々と当たり前に処理してる事の中に、誰かを傷つけていることがあったりするのだよな。
淡々と仕事としてプラン75に加担している彼も彼女もやがてそこに気づく所が救いである、と。
プラン75を決めた人の顔が見えないということも、なるほど、そうだわ。見えない人が決めた事に従ってるってあるよね。そもそも、それは何故?とかそれで本当にいいの?とか考える余地がなく、なんとなくいいことであるかのイメージ広告に流されている感じな。映画で、その広告が流れるテレビを無理やり消したおじさんの行為になんとなくスッキリしたのだった。
優しい顔した暴力だって。ホント、ソレな。
追記
A studioの磯村勇斗出演回を見て思い出したのが、この映画で寝れないベンチを設置するシーンね。何の悪気も疑問もなく、任務をまっとうする公務員の表情良かったなぁ。ほんとうに皆が良しとすることに何の疑問も持ってないんだなぁ、っていう顔。