メンズデイの午前中。さほど宣伝のない映画だから空いているだろうと思ったが、シニア層で7割くらいの座席が埋る。何かの媒体で紹介されたのか、樹木希林ファンなのか。
なので、ホームドラマみたいな、わかりやすーくて画面が明るくて、さらっとしてて、いいお話でしたねって映画だったらどうしようかと不安になったのだが、いやいやいや、このメンツでそんな訳はありません。ん、でもこのメンツの割にはわかりやすかったのかもしれない。
予告を観なかったのはやはり正解。
予告観ないで観た映画は大概良かったし。
予告観なくても「見に行こう」と思える何かがあるんだろうけど。
でもね、予告観てたらあそこでびっくりしなかったなぁ、とか、そういう事。
予告って色々と見せすぎ。
甥っ子。誰が観ても、コイツと働きたくないってドンピシャな感じが面白かった。
浅田美代子のバブル感もなかなか。まさにあの世代のああいう人。
賢いフリして頭悪い。
すぐ消毒とかしちゃう。
あとは、樹木希林と永瀬だけで、映像は締まる締まる。
何もしゃべんなくても全然大丈夫。
「らい」って言葉は知らなかった。
1996年と言っていたから、小泉総理の時のあれかーって感じで、それ以上の知識はない。
ハンセン病の題材故に、シルバー層のお客さんが多いのかしら。
鼻がない事が気にならない程に、いい笑顔だったシーンがすごい。
あの一瞬のシーンですべて語られているようで、そこに全部込めた感じが。
中学生良かったな。
あれ、高校生じゃ駄目なのよね。
ああいうお店で、無口のおじさんをからかうの楽しそう。
中学生。
何も知らない状態で、疑問に思って、手どおしたの?って聞いて、
反応を見て、察して、それ以上聞かずに調べる。
で、理解した上で、会いに行く。
直前でちょっとひるむけど、笑顔をみて安心する。
ちゃんと、自分の物差しで考えて、考えて行動しているところが、
なんていうんだろ、
正しいなあというか、素晴らしいなあというか、うれしいなあというか、そんな感じ。
こんなお店で働いてみたかったとか、
楽しかったねーとか、
普通に働けるという事が楽しくてうれしい。
食べたいってお客さんが来たら、食べさせたいから作る…っていう、それだけ。
ワタクシ的に、いろんなツボにはまる映画でございました。
あんこ作ろう。